ライターの責任範囲
今回は、ライターの責任範囲=仕事の守備範囲、カバーできる範囲についてお話しします。
ライターやクリエイティブ(広告などコミュニケーションツールの制作)に縁の無い人にとっては、ライターに頼めば、パンフレットのデータやWEBサイトのページまで仕上げてくれると思ったり、そこまではないにしろ当然カメラ撮影はライターがしてくれるものと思ったりしている人も多いと考えます。
極端な言い方になるかも知れませんが、ライター(writer)はその字のごとく、書く人。書くだけの人とも言えます。ですから、パンフレットやWEBサイトのデザインをする人(デザイナー)、写真を撮る人(カメラマン)、パンフレットやサイトページのコンセプトおよび構成を考え、デザイナー、カメラマン、ライターに指示する人(ディレクター)がいて、ライターの持ち場である文章作成はパンフレットやWEBサイト制作の一部分でしかないのです。
パンフレットやWEBページを見て、感動や共感をするのは「文章の内容や表現」に対する印象が大きく、文章を書いたライターが、あたかもパンフレットやWEBサイトを(主導で)作ったかのように思われるのは、ごく自然なことだと考えます。
ライターは大工さん
たとえば、自分好みのフルオーダーメイド住宅を作りたいと思った場合、大工さんに頼む人はあまりいないと思います。だいたいが工務店や設計事務所、あるいは建築士に頼むのではないでしょうか。
パンフレットやWEBサイトの制作を家づくりにたとえると、建築士に当たるのがディレクターです。依頼者の要望を聞きながら家の設計図を作る、家づくりの根幹を担う人です。建築士がいる組織、建築士を手配できる組織である工務店や設計(建築)事務所が、クリエイティブでは広告(またはWEB)制作会社や編集プロダクションに当たります。
なので、パンフレットやWEBサイトの制作をライターに依頼するのは、大工さんに家の設計およびすべての施工を依頼するようなもの。中には、すべてを請け負えるやり手の大工さんもいるかも知れません。しかし設計や鉄筋や水道、電気工事や内装はもちろん大工自らがするのではなく、それぞれのプロに外注します。同様にライターも窓口になって、パンフレットやWEBサイトの制作を丸ごと請け負う人もいますが、その人はライターと名乗りつつ、個人事業主として外部のクリエイターを手配できる個人経営の制作会社であり編集プロダクションであって、レアなケースです。たとえ応対するのがライター一人であったとしても、デザイナー、カメラマン、ディレクターの人件費および手数料が必要になってきます。
ライターは指示どおりの文章を書く
デザイナーやカメラマンの役割や立ち位置は容易に理解できても、ディレクターの存在意義は家づくりのたとえ話の説明なしには、理解しがたいと考えます。
家づくりでたとえるとディレクターは建築士と述べましたが、それに加え現場監督の役割も担います。ディレクターは、制作物の全体像を把握して、デザイナー、カメラマン、ライターとコミュニケーションをしながら指示を出す。オーケストラなら、指揮者です。パンフレット、WEBサイトの出来不出来はディレクターの腕にかかっていると言っても過言ではありません。
クリエイティブの現場では、ライターはディレクターの指示に基づいて取材や執筆をすすめるので、ディレクターの指示でライターの文章が良くも悪くもなります。
一般の方が一ライター個人にパンフレットやWEBサイト制作一式を依頼するのは、一大工に設計も含めた家づくり一式をお願いするようなもので、一般的ではないことをご理解ください。
弊社ライトスタッフは、案件内容に応じて最適なライターをコーディネートするサービスを展開しています。必要に応じてディレクターのコーディネートもできるので、ライター依頼経験の無い方に対しても安心してサービスをご利用できるよう応対いたします。
ライトスタッフのライターコーディネート
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