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読者目線のライティング

プロの書き手とプロではない書き手の違いは、前者は読者のために文章を書き、後者は自分のために文章を書くものだと、私はそう考えます。「読者目線のライティング」は、ライターとしてのマスト(must)であり、同時に永遠のテーマでもあります。

媒体の性質によって、読者層や、記事に求める読者の興味は変わって来ます。
「効果的なプレスリリースの書き方」をテーマとして記事を書く際、プレスリリースをよく知る大企業の広報スタッフが読者対象の場合と、中小企業の広報に携わるべき立場の人が読者対象の場合では記事の書き方・内容はもちろん変える必要があります。プレスリリースに関しての知識量や理解度がまったく違うので、読者へのアプローチ、すなわち情報の取捨選択・記事の展開と落としどころはまったく違ってきます。

たとえば、日本のことに関してほとんど知識の無いヨーロッパの人に対して「大阪のお好み焼きが今外国人観光客に大変人気があることを伝える記事」を書く場合、まず「お好み焼き」という料理を理解してもらう文章が必要です。
キャベツをみじん切りにして、小麦粉と卵とダシ汁を混ぜ合わせ……と、材料や調理法を伝えるのではなく、読者がよく知るものをたとえに出して表現すれば、イメージしやすく、興味を持って記事を読み進めてくれるはずです。「お好み焼きとは、日本風のピザで、大阪ではイタリアン人がピザを食べるよう日常的に食べられているソウルフードです」というような導入文があれば、読者はとても取っ付きやすいです。

おとといの朝(2018年6月18日)大阪で強い地震がありました。私の自宅がある大阪市北区は今回最も揺れが強かった震度6弱でしたが、ガラスが割れることもなく、物が落ちて部屋に散乱することもありませんでした。もちろんライフラインも問題はなかったのですが、強い揺れによりガスが自動停止しました。これはガス漏れによる火事や爆発の防止システムの一環で、ガスメーター横にあるボタンを押すだけで簡単に復旧します。

私の場合、大きな揺れの後、しばらく様子を見て、大丈夫だと出勤前のシャワーを浴びようとしたのですが、水が湯になりません。試しにキッチンのガスコンロをひねっても火が点かないので、ガス会社のお客様コールセンターに電話しました。自動音声が流れ、3つの選択が示されました。1)オペレーターに繋ぐ 2)自動音声に従い自分でガスの復旧作業をする 3)ガスの復旧作業はガス会社のサイトに掲載されているので、それを見る(すなわち電話を切る)。最初、私は1を選択しましたが、混んでいて繋がりそうになかったので2を選択することにしました。

「ガスメーターの横のボタンを押してください」と自動音声で指示されても、そのボタンがどのことを指しているのか分からず、何度も自動音声を聞き返しました。要するに、初めてガスメーターの扉を開ける人のためのアナウンスになっていないため、非常に丁寧な物言いなのですが、いまいち分かりづらいのです。私は何とか3度目のトライで復旧できましたが、隣の住人は夜10時に私の部屋のインターフォンを鳴らし、「ガスがいまだに復旧しない」「ガス会社のオペレーターに全然繋がらない」と尋ねてきました。私がガスの復旧作業を完了してから実に12時間以上経ってからです。

読者目線、消費者目線とは、読者・消費者をよく研究し、その対象の気持ちになって行動することです。ライターは常に、編集者やディレクターに読者に関する情報をしつこいくらい尋ね、深く納得することが求められます。それで初めて読者目線のライティングの材料が揃うのです。

蛇足ではありますが、弊社の経営理念である

ライターのニーズを社会一般に求め創造し、職業としてのライターの認知を高める。
それによって情報伝達を円滑にし、社会をより豊かにする。

ライターコーディネートサービスを通じて、実現していきたいと思います。

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