Aさんプロフィール
大学卒業後、兵庫県内の新聞社に入社。経済部の記者として、県内の企業取材を数多くこなす日々を13年間過ごす。
記者からデスク勤務になるタイミングで、以降も現場取材を続けていきたいとフリーライターに転身。
現在はビジネス系ライターとして、年間300件の企業取材をこなす傍ら、自身のこれまでの経験を生かし、大学でメディア志望者向けのゼミ、および社会人向けのライター養成講座で取材・文筆の講師を務める。
- 現在どんなお仕事をされていますか?
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現在は毎日のように企業へ取材に出向き、その合間を縫って原稿を書いています。
媒体としては、ビジネス雑誌や行政が発行するフリーペーパーなど、主に中小企業経営者への取材が多いですね。その他、企業の広報誌、社内報、IRレポートもライターとして携わっています。
最近は日本酒の業界誌の編集をしたり、新聞やサイトで地域の話題などソフトな記事を手がけたりしながらライターとしての幅を広げています。
- 新聞記者をされていたんですよね?
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経済部の記者を13年間していました。
余談ですが、僕が入社した新聞社では入社後すぐに自腹で一眼レフカメラを買わされるんです。
支給ではなく(笑)。なので記者時代は、取材して自分でカメラ撮影もしていました。今も取材時には併せて撮影も依頼されることが多いのですが、カメラ撮影は嫌いではないので全く苦になりません。
ただ、雑誌や広告系の媒体ではプロのカメラマンを手配いただけるのでお任せしています。
- 新聞記者としての経験は生かされていますか?
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もちろんです。新聞社時代に中小企業の取材を多く手がけたことが、今のビジネスライターとしての礎を作ってくれたと思っています。
最近は何でもネットを利用すれば簡単に情報を得ることはできますが、その情報を鵜呑みせず、現場へ足を運んだり、関係者に聞いたりして、情報が正しいかどうかの確認を取ってから文筆するよう心がけています。
フリーランスになってもその姿勢は変わっていません。
- その他、心がけていることや、注意していることはありますか?
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取材の際は、限られた時間の中で、取材対象者からどれだけの情報を引き出すことができるのかを常に意識しています。
あらかじめ文字量は決められており、聞いたすべての情報を反映できるわけではありません。なので入手した情報は多ければ多いほど取捨選択する余地が生まれ、また、その人ならではの情報が得られれば得られるほど、より質の高い記事を作ることができると信じています。
記事をどのように書くかも大切ですが、取材対象者からどれだけ情報を引き出せるかをより重視して取材に臨むべきだと考えます。
- 大学やライター養成講座で講師業をされていると伺いました。ライター業との両立は大変じゃないですか?
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正直最初は大変でした。
まず、人前に立って話すという経験がありませんでしたので、当初は緊張するし、時間配分は分からないし、引き受けるんじゃなかったと後悔しました(笑)。しかし講師業を通じて得るものもたくさんありました。
それまで感覚的にこなしていた取材や文筆について、講師として第三者に論理的に説明する必要があったため、改めて自分の仕事のやり方を客観的に捉えることができました。お陰で自身のライターとしての仕事にも大きくプラスになっています。
- 実際にライトスタッフと仕事をしてみてどうでしたか?
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企業取材の経験が豊富だということで、ライトスタッフとは企業関連の仕事を多くさせてもらっています。
本まるごと一冊のような長期に渡る案件であったとしても、ライトスタッフとは毎回スムーズに仕事をさせていただいています。
仕事の川下にいる僕たちライターは、まだまだ立場が弱い存在で、費用その他の条件を交渉できる機会が少ないんです。ライトスタッフは、ライターの価値を評価してくださり、ライターの希望の条件にできる限り耳を傾けてくれるので、ライターは取材文筆にさえ集中すればいいので本当に有難いです。
ライトスタッフはお客様のことを考えるのはもちろん、僕たちライターの立場を尊重してくれるので、毎回気持ちよく仕事ができています。
- これからやってみたいことや目標はありますか?
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小学生の頃から新聞を読むのが好きで、スクラップを作って担任の先生に見せたりしていました。
その頃から他人が知らないような出来事を発見して、誰かに伝えるということに興味がありました。今はライターの仕事を通じてたくさんの人と出会うことがありますが、毎回新しい発見があり驚くことも多々あります。
その中で感じるのは、僕たちが普段よく目にする情報や取り上げられる話題というのは、有名人や経営者などの成功談や武勇伝が圧倒的に多いということです。しかし、世の中の大半は平凡な人たちで構成されていますよね。ごく普通の暮らしを送っている人、決して表舞台には出てこない人、また何かしらの問題を抱えている人など、彼らにもそれぞれの人生があり、喜びや葛藤、ドラマがあるはずです。
そのような平凡な人たちの日常を記録していけたらいいなあと思っています。
普通の人の生き方こそ、僕たち一般人には“人生指南書”になるのではと考えています。
1000年後の人たちがそれを読んで、「1000年前の人々も自分たちと同様に悩み苦しみ、些細なことに感動したんだあ」と思ってくれることを想像しただけでワクワクしてきます。もう一つは、企業や自治体が、ライターを戦略的に使うことで、さまざまな利益に繋げられるということを広く知ってもらいたいと思っています。
ライターの仕事はまだまだ潜在需要が多いと考えています。
ライターがライターとして活躍できる新たな場を作り、社会に貢献していけたらいいですね。
ライトスタッフの声
Aさんは、豊富な経験と実績があるにも関わらず低姿勢で、こちらの無理な依頼も快く引き受けてくれるので、とても助かっています。
元新聞記者だけあって質問は切れ味鋭く的確なのですが、それを感じさせない人当たりの良さは、多くのクライアント担当者に好まれています。
どこにでも胸を張ってコーディネートできます。