ライター依頼者は、クライアント企業に忖度するもの
≪ライター向け記事≫
依頼者がライターに対して望むことと言えば、プロとしての文章力ですが、実は文章力は二の次という依頼案件も少なくありません。と言っても文章がどうでもいいという意味ではなく、ライターに執筆依頼している以上、プロの書き手としての文章力は当然求められ、さらに他の何かを期待されることがあります。
たとえば、取材対象者と話がはずみ、いい雰囲気でインタビューできる話し上手なライター。意外かも知れませんが、文章力の高さと対話力の高さは比例しません。「インタビュー力」イコール「対話力」ではないのです。インタビュー力とは、対話で原稿を書くための有益な情報を引き出し、言質を取れるライターとしてのスキルで、いい雰囲気でインタビューをすることはライタースキルというより社会人としてのコミュニケーション能力です。
いい雰囲気でインタビュー現場を演出することが一番大事な場合と、クオリティが高いインタビュー記事こそが何より大事という場合では、選定するライターの基準は当然違ってきます。
いい原稿を納めたのに、仕事としてはNG
取材力と文章力が高いライターが、いい雰囲気で取材できるとは言えません。たどたどしい取材に関わらず、クオリティの高い原稿を上げてくるライターもいれば、取材対象者に一切媚びることなく、少々荒っぽい印象のライターが核心をつく原稿を上げてくることもあります。しかし核心をついた内容でも、依頼者そして取材対象者を不愉快にさせては仕事として成立しません。
ライターの執筆依頼の多くは、メディア系の会社からか広告系の会社からです。広告系の会社からの場合、執筆案件の源泉ともいえるクライアント企業の機嫌を損ねることはご法度。クライアント企業がとくに不満を感じていなくても、依頼者(広告会社)がアレンジしたインタビュー取材で、クライアントに対して横柄な口をきいたり、たどたどしい取材をしたりしたら、いくらいい原稿を書いても次回以降の依頼が来なくなることも。依頼者はクライアント企業に忖度するものです。
以前、広告会社の要望どおりの原稿を作成し納めたライターさんを手配したのにも関わらず、クライアントに対する口のきき方が横柄だった、取材がたどたどしかった、そんな理由で苦言を呈され、特定のライターの起用を控えるよう指示されたことがあります。
取材対象者以上に依頼者に気配りを
口のきき方が横柄な人は、あらかじめ忠告して仕事依頼したり、依頼者の立場や性格を考慮し最初から手配したりしないようにしています。しかし難しいのが、取材がたどたどしい印象を与える人です。「スムーズな対話をしてほしい」と事前に指示したからといってできるものではありません。しかしそういう人がいい原稿を書くことも多く、またそんな人に限っていい人が多いので(私の主観ですが)、本当に悩ましいです。
私もライターをすることがありますが、私自身饒舌ではなく、支離滅裂な話し方をすることを自分でもよく自覚しています。なので、できるだけいい雰囲気で取材ができるよう、「そこまで自社こと(自分のことを)知っているのか」と感心されるほど、事前情報を頭に入れて取材に臨んだり、相手の話に関心を示し取材対象者に好感を抱いてもらえるよう心がけたり、たどたどしい話し方を他でカバーするよう意識しています。
私の場合、依頼者が同席しないことが多いので、取材対象者だけに気配りをしていたらいいのですが、依頼者が同席する取材の場合は、取材対象者だけでなく、それ以上依頼者に気配りをしていただければ問題ないかと思います。
【関連ブログ】
依頼したいライター、依頼したくないライター
https://www.writer.co.jp/shitaishitakunai/
ライターは執筆テーマより読者より、まず依頼者を知れ
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