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ライターのための「現実逃避」のススメ

忙しいときは息つく暇もなく「こんなに受注するんじゃなかった」と後悔し、暇なときは「この先ライターとして生計を立てていけるだろうか」と不安になる。フリーランスで仕事をしているとそんな心配事は絶えません。適度に忙しく、自分の時間を持てるのが理想的ですが、そんな期間は一年のうちごく僅か。暑いか寒いか、過ごしやすい時季が少なくなった近年の気候に似ています。

理想的な仕事量のときでも、受注した案件のテーマに明るくなかったり苦手意識を持っていたりすれば気が重くなり、クライアントの担当者が苦手なタイプだったり意思疎通がうまくいかったりする場合もしかり。仕方のないことですが、ストレスをため込みそれが原因で心身に支障をきたすのは避けたいです。

ライターのみならずフリーランスで長く、楽しく仕事を続けていくには自分なりのストレス解消法を身につけることは欠かせません。なりふり構わず、仕事に没頭すればストレスなど吹き飛ぶ。そうできる人はそうすればいいですが。

没頭できる趣味を持つことは精神衛生上とても良いと言われますが、趣味がストレス解消にならない人もいると思います。私はストレスを溜め込む性質で、何か気になることがあるとそれが頭から離れず、何をしても楽しめません。しかし最近、自分なりに心配度合いを軽減させる方法を見つけました。

 

前提を変えると、印象が変わる

クルマを運転していると交通違反やマナー違反のクルマと遭遇します。クラクションを鳴らしたり、窓から顔を出して怒鳴ったりはもちろんしませんが、怒りがこみ上げ全身が熱くなります。同時にそんな些細なことに心かき乱される自分自身に嫌気がさします。この自分の感情を何とかできないかと思っていたとき、こんなことがふと浮かんできました。

私の怒りは無作法な運転をする運転手、さらに言うとその人格に向いていることに気がつきました。もし無人の自動運転車両ならどうだろう? 一瞬怒りはこみ上げてくるものの、その怒りをぶつける矛先は特定しにくく、怒りを引きずることはないと。クルマは鉄の塊で、運転手は車内に飾った人形と考えると心をかき乱されることは少なくなりました。

現実逃避のフィクションを編み出す

私はかなりの心配性で物事を悲観的に考えがちです。「考えすぎ」「先のことなど考えるな」「なったらなった時に考えたらいい」などとよく助言されますが、それができないので困っているので、そのような助言は正直ありがた迷惑でしかありません。

上記した交通違反やマナー違反のクルマに対するいら立ちの対処法はある種の「現実逃避」です。ストレスをうまく対処できる人とは現実逃避が上手な人ともいえます。私の場合、運動やサウナなど汗を流すのが好きで日課になっていますが現実逃避には至りません。汗をかきリフレッシュするのですが、すぐにまた心配事が頭を過ります。

最近、自分にとって現実逃避するいい方法を編み出しました。「この世は実体のない、何者かによってシミュレートされた架空の世界」すなわち「シミュレーション仮説」を強く意識することで私の場合、現実逃避できます。

この仮説を理論的に理解しているとは言えませんが、ブログ記事2本(本文下のURL)書くほどこの仮説に興味があります。VR(仮想現実)の進歩は目覚ましく、将来的には現実とVRの区別ができなくなるのは想像に難くありません。なら、自分が今感じている現実はVRかも知れないという理屈が成り立ちます。私がこの仮説を支持する根拠です。

しかしシミュレーション仮説に懐疑的な人や興味のない人が「この世は実体のない、何者かによってシミュレートされた架空の世界」と意識したところで、「目の前で起こっていること、自分が抱えている心配事は幻想にすぎない」と都合よく現実逃避などできるはずもありません。

「宇宙のことを想像すると、自分の悩みがちっぽけなものに思えてくる」とよく言われます。確かに宇宙の広大さに比べ自分の悩みはちっぽけなのは認めますが、それで私の心配事が軽減されることがないように、現実逃避できるテーマや理屈は人それぞれに違うと思います。自分なりの現実逃避できる「フィクション」を編み出すことは、ライター生活を営むうえで非常に有益。自分のしっくりくるテーマと理屈またはフィクションを編み出して、健全なライター生活を送りましょう。

【関連ブログ】
「シミュレーション仮説」記事を一般ライターは書けるか?
https://www.writer.co.jp/simulation/

「シミュレーション仮説」記事を一般ライター…? その2
https://www.writer.co.jp/simulation-vol2/

 

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