【18】また仕事を依頼してもらうためのライターの心得
開催データ
名称: | 第18回 関西ライター勉強会 |
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日時: | 2009年10月30日(金) 18:45~21:00 |
テーマ: | 「また仕事を依頼してもらうためのライターの心得」 |
講師: | 北村守康(きたむら・もりやす) |
対象: | ライター |
場所: | 大阪産業創造館5F 研修室A 大阪市中央区本町1-4-5 |
勉強会概要
第三者から文筆の発注をもらって初めてライター業は成立します。そのためには、文筆業務を日常的にライターへ発注する企業(出版社、編集プロダクション、広告代理店、WEB制作会社等)に自分の存在・実力を知ってもらい、そしてビジネスパートナーとしての信用を得なければなりません。今回はライターに仕事を発注する立場にある弊社代表の北村盛康が講師をしました。
ビジネスを一緒にするうえで信頼関係は何よりも大切です。ライターにとってもそれは例外でなく、「この人なら確実に仕事をこなしてくれる」という安心感を相手に抱かさなければ、発注には至りません。ライターとしての実績や実力はもちろん、時間厳守や誠実な対応など社会人としてのマナーや人間性も重要視されます。
ライターと直接仕事のやり取りをする編集者やディレクターなど、クリエイティブを生業としている人々は多忙なゆえに、“イライラ状態”にあることを留意して接しなければならないと北村は言います。そんな相手には、こちら(ライター)の配慮がなければ、「やり辛い」「手間取る」「分かってない」と一方的に判断され、仕事の発注が来ることはありません。講義前半は、初対面での自己アピール、電話でのやり取り、入稿のタイミングなど、配慮することで相手の心象を良くするポイントなど、発注者との関わりあい方について述べました。
講義後半は、実際の記事を用いて文筆の良し悪しについて解説しました。北村は常日頃から、「ライターは、ボイスレコーダーになってはいけない」と口にしています。たとえば、人物取材で興味深い話を引き出すことができたとしても、それをそのまま文章化しては読者にその面白さは伝わりません。取材対象者の言葉の奥に込められた真意を汲み取り、それを筆者が咀嚼し、読者がイメージしやすいように伝えることが必要です。また、読ませる作為も大切です。構成を熟慮し、どの情報をどのタイミングで盛り込むか、この話の面白さを伝えるには、こんな布石が必要だと作為的に書くことが求められます。そういう意味で、ライターは最も“配慮”を要求される職業かもしれません。
講師紹介
北村守康(きたむら・もりやす)
1970年奈良県出身。高校卒業後、シナリオライターを目指しながら多くの 職を経験。その後、フリーライターとして雑誌やケータイ小説の文筆を手 がける。2005年、関西在住ライターを紹介する冊子『関西ライター名鑑』 発刊をきっかけに翌年、ライターのエージェント業、文筆の請負い業およ び宣伝・パブリシティのプランニング業を営む合同会社WRITE STAFF(ライトスタッフ)を設立。セミナー講師やコンサルタントとして、宣伝・パ ブリシティにおける「文章の大切さ」をビジネス支援機関、NPO法人、中小 企業、個商店へ指南する。