実績至上主義のライター選定には甚だ疑問を感じる
日進月歩のロボット開発ですが、現在の機械による深層学習いわゆるディープラーニングでは、人と自然な会話ができるロボットは永遠に開発されないと前回のブログに記しました。AIロボットには“人の心”のメカニズム的な要素はまったく組み込まれておらず、相手の言葉をビッグデータから解析し、使用される頻度の高い言葉をチョイスして、尤もらしい会話をしているように装っているだけでヒトの思考回路とは根本的に違います。そう考えるとロボットに何の親しみも湧いてきません。のっけから辛口で申し訳ございません。
情報データ量が多くなればなるほど自然な会話に近づいていくというのが現在のAIを支える主な考え方ですが、人の会話はそんなに単純なものではないと、このやり方に異論を唱える人がいます。心のメカニズムを解明し、人と同じように思考するAIロボットの開発をめざすプロジェクトに取り組んでいる、株式会社ロボマインド(神戸市)代表取締役の田方篤志(たかた あつし)さんです。
私はAIロボット自体にすごく興味がある訳ではありませんが、心を持つAIロボット開発を通じて、人の心を解明しようとしている田方さんが随時アップする「心の仕組みの解説」動画(YouTube)を大変興味深く視聴しています。心の仕組みなんて何をどうとらえていいか見当もつきませんが、田方さんはそれを見事に解説してくれ、その腹落ちの良さが何とも爽快です(筆者の個人的主観)。
ヒトの思考は、次元の違ういろんな世界を行き来する
ここでひとつ、田方さんの動画で解説されている相手の信念(気持ち)を認識できているかどうかを判断する「サリーとアン課題」というテストをして、私たちが普段何気にしている思考がいかに複雑かを実感してみましょう。
・サリーとアンという二人の少女が同じ部屋にいます。
・サリーはカゴを持っています。アンは箱を持っています。
・サリーはビー玉を持っています。サリーはビー玉を自分のカゴに入れました。
・サリーは外へ散歩に出かけました。
・アンはサリーのビー玉をカゴから取り出すと自分の箱に入れました。
・サリーが帰って来ました。サリーは自分のビー玉で遊びたいと思いました。
では、ここで問題
サリーがビー玉を捜すのは、どこでしょう?
答えは、カゴです。
ほとんどの方が正解されたかと思います。
この問題は5歳の子ではほとんどが正解するようですが、3歳4歳の子では話を理解できるのですが「箱」と答える子がほとんどらしいです。また自閉症の人も「箱」と答えることが多いそうです。「箱」と解答する人は目の前で繰り広げられている現実の世界は認識できても、サリーの頭の中の世界は認識できないことになるそうです。言い方を変えるとサリー視点で物事を考えられないのです。
この質問だけを見ても、人の思考は現実の世界とサリーの頭の中の世界、まったく次元の違う世界を行き来し、解答を導き出していることが分かります。ディープラーニングのような単純な仕組みでは到底この解答にはたどり着けないでしょう。
ロボマインド(田方さん)とライトスタッフ(北村)の共通点
田方さんのYouTubeチャンネル「AIに意識を発生させるロボマインド・プロジェクト」では、上記したような学術的理論をさらに深掘りして独自の解釈を展開しているところに田方さんの聡明さ、エネルギッシュさを感じます。既存の大きな流れ(ディープラーニングによってAIを進化させる)に大きな疑問を抱き、独自の考えを展開すべく孤軍奮闘しているところは私自身とダブります(もちろん規模や社会的インパクト・影響力は私と比べものになりませんが)。
今回のタイトルにあるように私は、ライターを選定する際、執筆案件のテーマの実績やプロフィールを一番の判断基準にする、最も実行されている考え方に甚だ疑問を感じています。実績とは依頼者の心の(気持ち的な)保険のようなもので、「このライターは、この分野この媒体に実績が豊富だからいい原稿を書いてくれる」という安心感を与えてくれるだけで、「このライターに依頼して良かった」と保証してくれるものではありません。
ライター選定で大切なのは、どんな原稿を納品してもらいたいのか? そのためにはどんなライターを選定すればいいのか? 執筆案件の内容や媒体の知識と実績は今回のライター選定に必須なのか? 実績さえあれば問題ないという考えは弊社からしてみれば、ライター選定に関して思考停止になっていると言わざるを得ません。
ライターに執筆案件の知識がなくても新たな情報をインプットして自分の知識として執筆に臨む、これはライターとしての重要かつ必須スキルです。依頼者がすべきは、新たなインプットで対応できる執筆案件か否かの見極めです。
弊社のライター選定で重視するのは、知的好奇心と依頼者との相性
ライターを選定する際、私はライターの執筆案件に対するモチベーションそして知的好奇心を重視します。仕事(収入)のため、依頼された仕事だからという動機で受注しようとしているのか、執筆案件の内容に関心があって多少ハードでもその仕事を引き受けたいという意気込みがあるのか、前者のライターは依頼案件の分野に知識と実績があって、後者のライターは知識と実績に乏しいとしても、心情的には後者のライターに依頼したいものです。
かと言って弊社が心情だけでライター選定をすることはありません。執筆案件の特性、依頼者の要求や思惑などをいろいろと考慮したうえで、いい仕事をして依頼者を一番喜ばせてくれそうなライターを選定します。もちろん実績を重要視しなければならない執筆案件もあります。その場合は実績ある人の中から依頼者を一番喜ばせてくれそうなライターを選定します。
依頼者がクリエティブディレクターの場合、その方の指示に基づいて、ある意味ライターは右腕として執筆する訳ですから、いくらライターとしての力量があったとしても依頼者との相性が良くないと(制作)チームとしての力が発揮できません。しかし、そんなことを考慮してライター選定をしているところはありません。第一、初めて仕事を依頼するライターとの相性なんて判断のしようがありません。しかしライトスタッフでは相性を重要視し、経験から来る勘や独自の判断方法をもとに依頼者とライターとの相性を探りながらマッチングを図ります。
最近ではライターに直接執筆依頼できるマッチングサイトやライターを手配してくれるサービスは大変多くなりましたが、ライトスタッフのような視点でライター手配サービスをしているところはないと考えます。
【関連ブログ】
ライトスタッフのライター仲介の特長
https://www.writer.co.jp/writerchukai/
ライターがAIに仕事を奪われるなんて時期尚早
https://www.writer.co.jp/aijikishoso/
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