責任と誇りを持ってライターコーディネーターしています
ライターコーディネーターの仕事を説明した際、単なる仲介ビジネスやブローカーのように捉えられることもあり、そんなときは「お客様のニーズをくみ取り、最適なライターを選定するソムリエのような存在」と説明しています。ライターやライティングに関する案件の困りごとに耳を傾け、その背景まで踏み込み、お客様自身が見つけられずにいたゴールを一緒に見出したうえで、最適なライターをコーディネートしています。
ライターの仲介者や、ライターのマッチングサイトを運営しているところはありますが、私のようにライターの選定、ライターの管理、完成原稿の納品までを責任持って行い満足してもらう、私と同じレベルでやっている人は私が知る限りいません。「ライターコーディネーター」という名称も私が名づけたもので、世の中にライターコーディネーターは私ただ一人です。
経営計画のないまま設立された弊社ライトスタッフ
もともと現在のようなビジネススタイルを目指して起業した訳ではありません。私自身、ライターとして大阪市内の編集プロダクションでお世話になっていたのですが、あるご縁があって、ライターを紹介する冊子『関西ライター名鑑』を発行する会社を、私を含め3人で興しました。2006年5月のことです。
『関西ライター名鑑』は、ライターに直接コンタクトをして取引きするやり方と、弊社ライトスタッフを通して取引きするやり方があり、ほとんどが前者を選ぶため経営的に成り立ちませんでした。ビジネスのイロハも知らず、勢いだけで作った会社ですので、当然と言えば当然のことです。
【関連ブログ】
関西ライターミナル
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寝る間も惜しんで多くの仕事をこなすが、一向に儲からない日々
その後、『関西ライター名鑑』は冊子からWEBに移行し、ライターと直接取引きできるのは新聞社と出版社の編集部に限定し、その他のご依頼者に対しては弊社がすべて仲介する形でライター業務を含めた制作物の依頼を受注するようになり、何とか経営を維持することができました。業務的には編集プロダクションとほぼ同じで、私はディレクター的な動きをしていました。
プロアマ問わずライターの需要が世間的に一気に伸び、仕事の問い合わせがどんどん入るようになりました。制作物の依頼のほか、本来のライター手配(のみ)の依頼も増え、やがてライター手配の依頼数が制作物の依頼数を追い抜きました。ライターの原稿をすべて弊社がチェックする体制で、クオリティを担保する付加価値をつけ、それまでより高額で提供しましたが、お客様の満足度は高く、リピーターもどんどん獲得できました。
仕事の依頼はどんどん来るものの、私がすべてライターの執筆した原稿をチェックしていたので、こなせる量に限りがあり、決して余裕のある経営ではありませんでした。
コミュニケーション・ツールアドバイザーからライターコーディネーターへ
2013年に東京の一般社団法人と取引きを開始するのですが、そこが〇〇コーディネーターという新たな発想のプロフェッショナルを作りだそうとしていて、それが私の頭の片隅に残っていたのか、ある日、「ライターコーディネーター」というワードが不意に私の脳裏に降り落ちて来ました。「これや!」と天神商店街を歩きながら一人叫んだのをよく憶えています。2014年春のことです。
ライトスタッフを編集プロダクションの枠に収めたくないという思いが強く、自分をディレクターとは決して表現しませんでした。依頼の多くが企業の宣伝ツールのコピーを書くライターの手配だったのと、併行して自社運営していたサイト「宣伝名人」を通じてプレスリリース作成の相談やセミナー講師の仕事を私自身が対応していたので、自ら「コミュニケーション・ツールアドバイザー」と名乗り、名刺にもそう記していました。
ライターコーディネーターという概念を自ら作り出したことで、ライターの原稿チェックおよびブラッシュアップに全力を注ぐのではなく、ライターの選定・管理に重きを置き、それを最大の価値とすることで、私自身の動きが大きく変わりました。大げさでなく何倍もの仕事量をこなせるようになり、手一杯という理由で依頼を断ることはなくなりました。
【関連ブログ】
宣伝名人
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順風満帆だと思った矢先、どん底に突き落とされる
順風満帆を初めて実感できたタイミングで、ビジネスパートナーらとの考え方の違いで決別し、会社は私一人になりました。悪いことは続くもので、ライターコーディネーターという名称のヒントをくれた一般社団法人に提供したサービス180万円全額を踏み倒され、その他、立て続けに外注先の不義理などあって、不運の続きの時期を過ごします。
一時は本気で会社を畳もうと思いました。しかし2014年春に「ライターコーディネーター」のワードが私に降り落ちて来てくれたお陰で何とかしのげました。しかしそれがなかったら、ライトスタッフはとっくの昔に無くなっています。ある意味、私はこのネーミングを先述した一般社団法人から180万円で買ったのだと思います。そう考えれば、180万円は決して惜しくありません。
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解消されない“中抜き”の杞憂
冒頭に書いた仲介ビジネスと思われること、そしてクライアントと手配したライターとが直接取引きをする、いわゆる「中抜き」に対する不安は、私の2大ストレスです。
中抜きの不安のほとんどは杞憂だと考えますが、実際にされると弊社にとって死活問題で、クライアントはもちろん、ライターも責めざるを得ません。信頼関係が深ければ深いほど、中抜きに対してクライアント、とくにライターを責めるのはつらいものです。何よりライターさんとの人間関係が崩れるのが一番つらいです。
一つのクライアトを獲得するのに、どれだけの費用と時間と労力、そしてクライアントとのコミュニケケーションを重ねたか、どれだけ信頼してライターに仕事を発注したか。このことを考えてもらうと、中抜きなんて到底できないと思います。
このストレスは、私自身をひどく苦しめます。このストレスから解放されたいがために何度もこの仕事を辞めたいと思いましたし、今でも中抜きの杞憂に襲われたときは、この仕事をやめたいと思うことがあります。しかし、この仕事を辞めれば私の生活の糧がなくなります。私にはこの仕事、ライトスタッフという会社しかありません。
それに、私がライターコーディネーターを辞め、ライトスタッフという会社を畳めば、最適なライターを探している、ライティングを何とかしたいと悩んでいる方々を支援するサービスがこの世から一つ消えることになります。ライターさんにとってはライターの仕事を生み出す会社がこの世から一つ消えることになり、双方にとって不幸でしかありません。
どうか中抜きだけはクライアント様、ライターさんにはやめていただきたい。と切に願います。
単なる仲介ビジネスやブローカーと思われる分に関しては、弊社の、私の働きぶりを見ていただければ、一蹴できる自信があります。今後ブログや自らの口でライターコーディネーターの社会的意義、貢献度を伝えていきます。
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依頼業者がライターにしてほしくない行動
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ライターコーディネート・サービスは、信用で成り立っている
仲介業者を無くしメーカーと消費者がダイレクトに売り買いできる時代、「中抜きを心配する事業なんて時代錯誤だ」とおっしゃる方もいるでしょう。中抜きをされても経営に影響が出なければ、私も何も言いませんが、大打撃は必至です。「ライターコーディネート」は依頼者(企業)、ライター、弊社の三者による信用で成り立っているビジネスなので、どうしようもありません。
仲介業者を飛ばす中抜きは、買い手と売り手にとって一見“おいしい”ように思えます。しかし、弊社のライターコーディネートに関しては当てはまらないと自負しています。依頼者様には原稿のクオリティ、ライターの働きぶりを保証し、できなかった場合は弊社が責任を負います(ただし無茶な注文や、非常識な要望には、ちゃんと説明して弊社およびライターの権利を守ります)。
ライターさんには、事前に条件、仕事内容を説明したうえで受注の意思を委ねます。そして、当初の話にない無茶な注文が依頼者からあった際は、条件面など見直し、仕事のしやすい環境を整えます。
【関連ブログ】
お客様よし、ライターさんよし、ライトスタッフよし
https://www.writer.co.jp/お客様よし、ライターさんよし、ライトスタッフ/
「中抜き」とは無縁のシステムを模索
現在、ライターコーディネートは間違いなく機能しています。しかし時代は移り変わるもので、いま機能していても、いずれ機能しなくなる時がやって来ます。弊社もいつまでも現在のやり方に固執するつもりはありません。依頼者様、ライターさん、そして弊社にとってもっと良いシステム、「中抜き」とは無縁のシステムを見出したならば迷わず切り替えますが、それまでは現状のやり方で続けていきます。
このブログを読まれたクライアントの皆さま、お取引のあるライターの皆さま、これからもご満足をしていただけるようライターコーディネート・サービスをして行きますので、今後ともよろしくご鞭撻ください。
【参考コンテンツ】(弊社コーポレートサイトより)
ライターインタビュー
https://www.writer.co.jp/writer_interview/
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